こんな夜更けにバナナかよ


  IMGbanana2.jpg

 この本が発売された当初、題名が気になり手に取った記憶はありますが、
 その時はそれほどの興味がわかずに買わなかった本。

 この仕事をして神経難病の患者様と関わる機会が増え、
 このたび映画化されるということで話題にのぼった本。

 「今」がそのタイミングなのかと思い、購入し、読んでみました。

 昔から読書感想文を書くのは苦手だったので、(笑)
 気づいたこと、思ったことを書きます。

 ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―

 この本は鹿野 靖明さんという、札幌市に住んでいた筋ジストロフィーの方のお話しです。
 今ほど医療・福祉のサービスもなく、在宅生活をサポートする体制が整う前に、
 人工呼吸器となりながらも在宅生活を望み、ボランティアと共に奮闘した在宅生活が、
 ボランティアさんの目線、取材を行った筆者の目線などを通しつづられています。

 その中でも印象に残った文章がいくつもありました。

 『
  「自立」とは、自分で収入を得て、自分で何でも行えることではなく、
  自分の人生をどうしたいかを自分で決める事。
                                   』

 『
  「共に生きる」とは、つまりは、摩擦や対立を当然のごとく含み込んだ上での、
  「対話」を重視した双方向的な関係に他ならない。
                                       』

 「自立」という言葉はリハビリの場面でもよく使われる言葉であり、
 生活動作を自分で行えるのか、介助が必要なのかということを表していましたが、
 この「自立」の考え方にははっと思うことがありました。 

 また、介助する側は
 「してあげる」
 「守ってあげる」
 「手伝ってあげる」
 というような思い、関係性になってしまうことがどうしてもあります。

 この本の題名でもある、
 夜中にバナナを食べたい!という思い(デザートでもなんでも良いです)は、
 私たちであれば近くのコンビニまで行って買って食べるでしょう。

 でも鹿野さんのように誰かに「お願い」をする立場の人は、
 我儘ととらえられてしまったりすることがあり、
 また迷惑をかけたくないという気持ちで我慢をしてしまいます。

 でも本当は介助する側、される側の関係は対等なものであって、
 食べたいならそう言えばいいし、買いに行く側も大変ならそう言えばいいのです。

 それが「対話」なんだと思いました。
 皆さんも家族には言いたいことを言い、思ったことを言い返しているはずです。

 そんな家族のような関係を築いた、鹿野さんとボランティアさん達。

 ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―

 とても勉強になり、考える事の多かった本でした。

 お時間のある方はぜひ読んでみてください!

   理学療法士  原 早希

2019年始まりました。

 今年ももう10日過ぎました。歳を取ると時が過ぎるのがあっとう間ですね!

 ところで皆さん、今日1月11日は何の日かご存知でしたか?
 今日は鏡開きの日らしく、当デイサービスではご利用者様と鏡開きを行なっていました!
 IMG_0631.JPG

 左に写っているのが当デイサービスの雄、佐々木さんでございます!
 鈴木内科一しゃべりが上手で院内では彼の右に出るものは居ません! 
 また別名、鈴木内科の堺雅人と言われています!

 彼のトークを聞きたい方は是非、当デイサービス、デイケアのご利用を!   
  
                             作業療法士 寺尾